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心地よい距離 後編


こんばんは、音子です。

前編を書いてから、まるまる一ヶ月が過ーぎーてーるーよー。ヒイイイ(;゚Д゚)
実はup出来そうと書いたその週に、風邪を引いちゃいまして。
アレですね。風邪がお腹にくると、かなりイヤな感じですね;
私は風邪を引いても食欲がある方なので、いつも通り食べえてたら大変なことに・・
(続きは自主規制)
体調管理気をつけます-3

というかそんなことより!
いっつもお待たせしてばかりで、本当に申し訳ありません!!


今回もぬるいですが、キャラへの愛だけは兼たん並みに詰め込みましたので!

■わりと長文
■殿の頭が弱め(というか私の頭が弱いだけ) 
■三幸っぽいです

後半は真面目?ですが、はじめの方はありえねーって笑い飛ばしてやってください。

前編を読んでくださって、↑でもOKという方は<続きを読む>からどうぞ!








翌日は奇襲のかけようもないほど、曇りのない快晴だった。
朝から日が照り、風はわずか。
凪いだような空気は、陽の光のせいでどこか温んでいる。
素直に心地良いと感じるのは、日も高いうちに戦が終わったせいだろうか。


今日の戦で秀吉様は、幸村を前線に投入した。
幸村には俺と別れた後-昨夜のうちに出陣の命令が下っていたらしい。
まだ暗いうちから鍛錬に励んでいた幸村は、次々と敵陣を陥落させ、武将を撃破
していった。
破竹の勢いとはこのことを言うのだろう。
ついには敵の総大将まで降伏させてしまった。

伝令から聞いたところによれば、幸村は武田仕込みの馬を見事に扱い、
槍を振るう姿は烈火の如く凄まじかったという。
普段穏やかで、いつも笑みを絶やさぬ幸村からは想像もつかないが。
帰還した兵が幸村の武勇を興奮した様子で語っているのを見ると、
事実なのだろう。
つくづく不思議な男だ。

そんなことを考えていると、幸村の姿が目に入った。
どうやら秀吉様への報告も終わったようだ。
上手くいけば、今日はこれまでの復讐(もちろん昨日の一件も含めて、だ)が
出来るかもしれない。
否、今日こそ成し遂げてみせる!
(訳が分からぬという奴は、俺と幸村の出会った頃を思い出してくれ)
心中で決意を固めつつ、俺は幸村の元へ向かった。

「幸村。今日はご苦労だったな」
「三成殿!おそれいります」
そう言って頭を下げる幸村。
秀吉様もお喜びだったろうと尋ねると、「私にはもったいない言葉ばかりかけて頂いて」
などと言いながら、真剣に困っている。
秀吉様は言葉も仕草も、なされることがみな大仰なお方なのだ。
気にするなと説明してやると、幸村は明るく頷いた。

「今日の勝利は幸村のおかげだな」
「いえ!私の力などわずかなものです。三成殿の采配のおかげでしょう」
「何を言う。俺からも礼を言わせてくれ」
「どうかそのように改まらないでください。私などはまだまだ若輩者ですので」

慣れぬことを言うと顔が引きつる。が、それはいい。
先の晴れやかさはどこへ消え失せたのか、
幸村はまた丁重な言葉と、真面目くさった表情で謙遜を始めてしまった。

やはり、と俺は思った。

奴は人のことをやたらと誉めるくせに、自分のことになると頑として受け付けない。
妙なところで頑固なのだ。
謙虚なのはいいことだが、幸村の場合度が過ぎる。
あれだけの実力を持っていながら何故、と何度思ったことか。
普段から傲慢だの不遜だのと言われる俺からすると、幸村の態度は
歯がゆく、苛立たしかった。


「石田軍の誰よりも多くの軍功をあげておきながら、か」
「え」
「左近などお前から見ればまだ未熟者、ということだな」
とんだ若輩者がいたものだ、そう揶揄してやると、
幸村の顔がみるみる青くなった。

「!左近殿をそのように考えている訳ではありませぬ」
「いや、そう言っているのと同じだ」
頑なにはねつけると、幸村はうなだれてしまった。
「も、申し訳ありませぬ」

「度が過ぎる謙遜は、気分を損ねる。覚えておくがいい」
「はい」

幸村の向こうに、尻尾を垂れ落ち込む子犬の姿が見える気がする。
少々後ろめたい思いがしたが、ここで終わらせるつもりはない。
むしろここからが本番なのだから。

「分かればいいのだ」と言い放った俺は、一呼吸置いて言葉を続けた。

「幸村の戦ぶりは素晴らしかった」
「俺は幸村を尊敬している」

「み、みつなりどの・・?」
俺の言葉に幸村は目を白黒させている。予想通りの展開だ。
こんな恥ずかしい台詞をまともに言うことなど出来ぬから、無論棒読みだ。
幸村の顔を見据えながら、ひたすら無心になって俺は言い続けた。

「幸村こそ天下無双のもののふだ」
「幸村は・・」
そう言い掛けて、「三成殿!もうお止めください!」と止められてしまった。
チッ、あと十は賞賛台詞を言うつもりだったのに。
だが今度は顔を真っ赤にして慌てる幸村を見て、苛立ちも少しは収まった。



突然の言葉に幸村は混乱しているようだが、俺は至って正常だ。
先に言った通り、これは幸村への復讐であり報復-つまりは<仕返し>だ。


自分は認めぬくせに、人のことは容赦無く誉めおって。
俺がどれだけ恥ずかしかったか、その身で味わってみるがいい!!


やられたらやり返す、そんな当たり前のことを何故忘れていたのだろう。
全くもって俺らしくない愚行だ。これまでの俺は俺ではなかった。

「先の台詞は、みなお前が俺に言ったことだ」
そう、俺はお前の真似をしたのだからな。

「私はそんなにたくさん、三成殿に申したでしょうか」
「言った。今の十倍は言った」
「・・ッ」
そのまま幸村は言葉を失くしてしまった。
顔どころか耳まで赤くしている幸村。
鎧が赤いから、赤くないところを探す方が難しいほどだ。

「お前はいつもこんな調子だぞ」
「たまに、の間違いでは・・・」
「ほう、自覚が無いか。何ならもっと例を見せてやってもいいが」
「いえ、遠慮します!」
ニコニコしながら言う分、ある意味お前は俺よりずっと性質が悪い。
まあ長いお説教はおねね様のせいで懲りているから、この辺りで勘弁してやろう。

「これに懲りたら、少しは自重するのだな」
「は、はい!」
「友だというのなら、過剰な賞賛は無用。あと必要以上に謙遜もするな。いいな?」

俺はお前の力を認めているのだから、と付け足すと、幸村は一瞬ポカンとした顔になった。
そしてその後も、しばらく何か考え込んでいるようだ。

俺は何か妙なことを言っただろうか?
不審に思って声を掛けようとした刹那、幸村は吹っ切れたような表情を見せた。


「ありがとうございます、三成殿」


穏やかで、それでいて真剣な声。
そして真っ直ぐな目が、俺を見つめている。
大きな子犬だと思っていた幸村の精悍な表情に、何故かどぎまぎしてしまう。
心の内を悟られたくなくて、「礼を言われるようなことは何もしていない」と
言ったのはいいが。
またぶっきらぼうな口調になってしまった。

さいわいにも幸村は、俺の胸中には気づかなかったらしい。真面目な表情のまま、
まだ慣れぬので、三成殿を困らせてしまうかもしれませんが、と前置きして続けた。

「次に恥ずかしい発言をした時には、遠慮無くとめてください」

こいつは真顔でまた恥ずかしいことを・・・。
俺は頭を抱えたくなったが、もう悩む必要は無い。
幸村に遠慮無く忠告してやることにした。

「今の頼みも、十分恥ずかしいぞ」
「えっ!それでは何とお頼みすれば良いのでしょう」

素っ頓狂な声でそう叫んだ幸村は、途端に子犬の表情に逆戻りしてしまった。 
先の大人びた表情は、どうやら俺の見間違いだったらしい。
思わず肩の力も、気も抜けた。

そもそも俺は幸村に対して、今まで何を気負っていたのだろう。
面と向かって、わだかまりをぶつけたせいか、余裕が出てきたせいか。
礼を言えぬだの、恥ずかしいだのという昨日からの迷いも、みんな馬鹿らしく
なってしまった。
子犬を撫でるのに、何をためらう必要がある。
(目の前の男はずいぶん大きいが)

「まあいい。言いたいことは分かった。覚えておく」
呆れながら言う俺に、幸村は困ったように笑う。
だが心底困っている訳でないことは、雰囲気で分かった。

幸村と話しているうちに、戦で張り詰めていた緊張が、ゆっくりと解けていった。
今の気持ちを一言で表すなら、“和む“とでも言うのだろうか?
一人では味わえないこの感覚は、不思議なほど心地がよくて。
随分他愛ない会話を続けた後に、俺はふと我に返った。


そうだ、忘れていた。今日の戦の礼を、幸村に伝えねば。

確かに一度伝えはしたが、幸村は己を卑下してばかりで取り合わなかった。
(俺はまだ根に持っている)
それに先の調子では、あの礼まで作戦の一つと受け取られかねない。
感謝しているのは、俺の偽りない本心なのだ。

軽くなった心のせいか。
「幸村」という呼びかけは、驚くほど簡単に口から零れた。

今なら、きっと言える。

これから言うことは冗談ではないぞ、と忠告して俺は言葉を紡いでいく。


「こたびの働き、見事だった。 お前には、感謝している」
「ありがとうございます」


そう言って微笑(わら)う幸村を見て。
俺も、素直に笑えたと思う。




***




やれやれ、何とか上手くいったみたいですね。
ああ、俺ですか? まあ通りすがりの兵士その一 ってことにしといて下さい。
佐和山で評判の軍師? そんな良いもんじゃありませんって。

我が殿は仕事もそうだが、敵を作る能力もピカイチでね。
味方より敵のほうが多いものだから、好意を持ってくれる友人にどう接していいか
分からないらしいんですよ。 
しかも慣れない年下相手は、どうにもやりにくいようで。
まあ先輩風を吹かせようとして空回ってる殿も、なかなか可愛いかったんですがね。
(おっと、これはナイショにしといてくださいよん♪)

本当は嬉しいと思ってらっしゃるのに、素直になれない。
ぶっきらぼうな態度ばかりとるから、ハラハラしてたんですが。

まさかこんな手で来るとはね。やられたらやり返す。ええ、漢前ですよ・・
若干子どもっぽいですが。
(何気に聞き捨てならないことを言われたんで、お返しです。
そもそも俺が力を出せなかったのは、昨日殿が仕掛けた地雷のせいですよ!)

とにかく心を許せる友が出来て、僭越ながら俺も一安心です。



せっかく出来たご友人です。大切になさってくださいよ、殿?



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音子(ネコ)

Author:音子(ネコ)
♀ 関西在住
アニバサ→歴史小説→無双へ 
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