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君の素顔  前編

音子です。
小説第一弾は、甘甘の幸三が出来上がりました(^ω^)


以下は注意書きです
↓↓
■「義の誓い」後のつもり
■恋愛というよりは、お友達になりましょう的な話(と言い張ります)
■前編は幸村がヘタレ気味


友情といいながら、恋愛モノより見ていて恥ずかしいかもしれません・・orz
それでもOKという方は、<続きを読む>ボタンよりお入りください♪






蝉時雨が止み、心地良い風が吹き始めた初秋。
幸村は三成に書状を届けるため佐和山城を訪ねていた。

いつも政務に忙しい三成のことを考え、幸村は日帰りで上田に戻るつもりだったのだが。
先の戦や米の収穫について語り合ううち、あっという間に夜の帳が下りてしまった。

夕食を共にすればあとはなし崩し的に泊まる、という展開になり。
今は三成の部屋で、幸村が持参した酒を飲んでいる最中である。

「兼続殿がおらぬと、静かですね」
「酒とは本来静かに飲み交わすものだ」
三成はフン、と鼻を鳴らす。口調は傲慢だが、酒はちびりちびりと舐めるようにしか
飲まない。
周りが酒豪ばかりだった幸村には、そのギャップが珍しい。
不躾とは思いながら、幸村はじっと三成の姿を見つめた。

兼続と三成は旧知の仲で、幸村は小田原攻めの際この二人に出会った。
「義」の世を作るという志のもと三人は意気投合し、それ以来交流を深めている。

三人の中で一番年下の幸村は、二人から学ぶことが多い。
特に三成はあの太閤に仕え、中国大返しの影の立役者だと言われている能吏だ。
また彼の政治構想は日本全土を視野に入れており、その壮大さは
幸村をただただ驚かせた。

-私など目の前の戦のことで、頭が一杯になるというのに。

自分と年齢はそれほど変わらないのに、遥か先を歩む人。
幸村は三成の明晰な頭脳を尊敬し、また高潔な性格に憧れを抱いていた。

その憧れの人である三成が、いま幸村の目の前にいる。
幸村にとって三成と二人きりで話すのは今回が初めてだ。

  退屈していらっしゃらないだろうか。
  楽しんでいらっしゃるのだろうか。

幸村は何を話してよいか分からず、ドギマギしてしまう。
普段は怒涛のハイテンションで
「義だ!愛だ!!」と騒ぐ兼続を幸村がなだめ、三成が呆れた目で見つめる
-という構図が成り立っていた。
だが良くも悪くもムードメーカーである兼続はこの場にいない。

幸村がぐるぐると悩んでいるうち、三成から共通の友人の話題切り出された。

「兼続は普段からやかましい上に、酒が入ると絡み出すからな・・・付き合いきれん」
「この前は一番先に寝ていましたよね」
「あの烏賊を切り刻んで、酒の肴にしてやりたいと本気で思う」

容赦の無い言い方をなさる、と幸村は苦笑する。
だが、それも信頼の裏返しではないだろうか。
幸村は、以前兼続が「三成と俺は知音なのだ!」と自慢げに語っていたのを思い出した。

戦をするしか能の無い自分とは違って、年上のお二人は博識で政治にも明るい。

己の知らない言葉で交わされる、会話の応酬。
それを見ると、幸村は尊敬と同時に一抹の寂しさを感じてしまう。
私は三成殿の友にはふさわしくないのではないか、と。
幸村にしては珍しく弱気な考えに囚われるのだった。

-とにかく、三成殿と仲の良い兼続殿がうらやましいものだ
幸村はそう思いながら手元の酒を飲み干した。


「なぜ兼続が羨ましいのだ?」
「?」
突然の三成の問いかけに、幸村は目を白黒させる。
「さっき自分で言っていたではないか。酔っているのか?」
「!」

-しまった、本音を口に出してしまった・・!

心の中だけで呟くつもりが、ぽろりと口から零れたらしい。
幸村は慌てて赤面する。兼続殿に嫉妬し、何て子どもっぽいことを言ってしまったのだろう。
混乱した頭では良い言い訳も思い付かず、「い、いえ、その・・」
と口ごもった。

「幸村も切り刻まれたいのか?」
不審げな顔で三成が問いかける。切り口がズレているが、当人は至って真面目だ。
「そ、そうではありませぬ・・」
「では何だ?」
三成の追及は止まらない。
嘘のつけない幸村にとって、今の状況はぎりぎりだった。

もう未熟者と思われても構わない・・・本当のことを伝えてしまおう。
幸村は開き直り、覚悟を決めた。

「三成殿と兼続殿の仲の良さがうらやましくて。私も兼続殿のように申して頂ける位、
三成殿とお近づきになりたいのです!」

水を打った様な沈黙が、部屋に広がった。

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音子(ネコ)

Author:音子(ネコ)
♀ 関西在住
アニバサ→歴史小説→無双へ 
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